大納言 疾走る!

ド素人がレンタルカートを中心に無責任に不定期に語る。

りんどう湖 フォーミュラサーキット 走ってみた

栃木県有数の観光地である那須の人気レジャー施設、りんどう湖LAKE VIEWの敷地内にあるレンタルカート場にやってきた。

実はこのカート場、走るためにはまずりんどう湖LAKE VIEWに入園する必要がある。

入園料は1600円。カートだけを楽しみたい場合、正直このシステムは結構ツラい。

カート場ってリピーターが来てナンボの商売。リピートの都度、入場だけで1600円を払わされては足も遠のく。

鈴鹿サーキットや富士SW等のレンタルカートも入場料(この場合は駐車代?)を支払わないと走れないから、そんなのよくある話だろ?

と一瞬思ってしまうが、そもそも客の種類が全く異なる。鈴鹿サーキットや富士SWに来る客は、ほぼ100%モタスポ好きである。

一方LAKE VIEWの客層は、小さい子供連れのファミリー。ウサギや羊などの動物と戯れたり、遊覧ボートに乗るために来ているのだ。

そんなファミリーのパパが、妻と小さい子供を引きずって大人向けのカート場に顔を出す確率なんて、相当低いんじゃないだろうか。

子供達の遊ぶ時間を割いてまで、自己のカート欲を満たしたいという私と同じようなタイプの人間は、間違いなく少数派のはずだ。

ファミリーの大多数はアトラクション利用券を使って、園内にあるアトラクションのゴーカートを楽しむのが関の山。

そんなLAKE VIEW来園客を相手にするしかないこの環境は、やはりカート場にとってもデメリットになっているのではないだろうか。

しかもカート場は園内でも奥まった目立たない位置にあり、気軽に立ち寄るには相当不利な立地である。 園内リーフレットのMAPにも詳細は紹介されていない。

これはとんでもない逆境だ。

ここまで過酷なハンデキャップを背負うカート場が他にあるだろうか…

園内に多数掲げてあるカート場への必死の案内板もなんだか哀愁が漂っているように感じられた。

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…と、そんな余計なお世話を色々と考えつつ、カート場を目指す。

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この階段を登るといよいよサーキットかお目見え。

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ジャーン!

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案の定(たまたまかも知れないけど)、夏休みシーズンでLAKE VIEW自体は賑わっているにも関わらず、カート場の客はゼロ。

他の人の走りを眺めて学習できないのは痛いけど、この際伸び伸び走らせていただこう。

 

なにやら看板に色々と書かれているぞ。

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ん?ラッキータイム45秒00〜50で走れば景品が貰える!

…一瞬狙おうかと考えたが、そもそも自分が何秒で走れる実力なのか見当もつかないし、コンマ5の幅しかない狭き門。

体内時計はポンコツなので諦めよう(汗)

コースは全長700m。なかなかのロングコースではないか。

コースレコードは39秒72を訂正して39秒11になっている。一気にレコードをコンマ6も縮めたのか??

レコードって、もっと細かく刻まれていくものなのでは?…と思ったが、きっととんでもないワールドクラスの猛者が現れたに違いない(汗)

しかも8月2日更新。ほんの数日前ではないか!!

去年かそれ以前の可能性もあるが…まあ、どうでもいいか。

 

それにしてもなかなか広大。

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駐車場風の敷地にコースが描かれている。

立体的では無いが、ちゃんと縁石も描かれている。コースにアップダウンはない。

至る所にヒビ割れが見えるが、これは東日本大震災の際に出来てしまったらしい。

それにしても美しい防音林が印象的だなぁ。

グーグルマップを見てもよくわかる。

有名観光地だけあって、騒音対策を厳しく求められるんだろうな。

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ふとスタッフのおば様に声を掛けてみたら、なんとそのおば様はオーナーさんだった。

せっかくなので冒頭にブツブツ書いた事を聞いてみたのだが、やはり必ずLAKE VIEWの入園料を払わないとここに入れないシステムになっており、裏口は無いらしい。

LAKE VIEWの年間パスを5000円で買えば入り放題になるから、常連さんは購入しているとのこと。とはいえハンデキャップには違いないなあー。

聞くとこのカート場、昔はLAKE VIEWの所有だったが、数年前に譲り受け、細々と個人経営しているとのこと。LAKE VIEWとは別運営の、独立したレンタルカート屋さんだった。

福島にもカート場を持っていたが、震災で傷んでしまって閉めざるを得ず、現在はここだけ運営しているとのこと。(ネットで見てみたら会津磐梯山のふもとにあるカートランドBANDAIというカート場のようだ…)

私はこの仕事しか知らないから、これで生きていくしかないのよ。と語るオーナー。

話を聞いているとなんだか不憫に思えてきた。

なんとしても繁盛してほしい。レンタルカート好きとして自分も少しはお役に立ちたいが、流石に那須まで頻繁に来ることはできないから、実に歯痒い。

(勝手に経営が苦しい設定にしてスミマセン…)

 

さてさて肝心のカートの方は

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 一般的なビレルN35に、ホンダの200cc。

 

ふと横を見ると、なんともファンキーな新車が!

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原チャリの2スト50ccエンジンを積む、ショッキングピンクに塗られた無限PK50!

正直、こっちに乗ってみたいと思ったが、こちらは女性専用マシンとのこと。

見比べるとN35ってPKよりもかなりデカくてフレームがゴツいのがよくわかる。PKの方が見るからに軽快だ。

5分間2000円を支払い、仕方なく男性用ビレルに乗ることにする。

 

自分の時間の都合から、走れるのは1セットのみ。この1回に全てをぶつけよう。

 

コースをよく見てみると、この部分は描かれた縁石のかなり内側に赤いパイロンが設置されている。

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クソ真面目に縁石に沿って走るべきか、パイロンの最内を狙うべきなのかわからないが、ここはセコくパイロンに従うことにしよう。

 

1コーナーは割とキツめ。ベタ踏みでも行けそうだが、やや怖さが勝って少しアクセルオフ。

ヘアピンが3箇所あり、小気味よく滑ってなかなか面白い。

最終コーナー手前は少し歪なRの複合コーナーとなっており、進入がなかなか難しい。様々な攻め方が出来そうだ。

正解が掴めないまま、一瞬にして終了。

色々と課題が湧いていたが、今日のチャンスは1回こっきり。

またいつか訪れる時の楽しみにとっておくとしよう。

 

タイムを受け取ると、オーナーさんが丁寧にアンダーラインを引いてくれた。

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トータルタイムを見ると7分を超えている。

サービスしてくれたのね。オーナーさん。

少し涙がこぼれた…

(2000 7 23 と書かれているけど走行したのは2016年8月)

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りんどう湖LAKE VIEWさん、せめてカート専用の入口設置を許可してください!

こんな立派なカート場を隠しておくのは勿体無い!

 

[独断と偏見評価]
難度★★★☆☆
度胸度★★☆☆☆
爽快度★★★☆☆
コスパ★★★☆☆
ホスピタリティ★★☆☆☆

自己ベスト 40秒10