冴えない天気が多いこの夏には珍しく、気温38度のカンカン照り。こんな日はエンジンがヘタる。タイヤも抵抗が増える。そして何と言っても体力的にキツい。カートを楽しむコンディションとしては実に最悪な日である。
こんな日に限ってレンタルカートなんか行くなよ。というセルフ突っ込みを浴びせかけるが、時間が出来ちゃったのだからそれを有効活用しないと後悔だけが残るってもんよ。
で、今回目星をつけたのがFドリーム平塚。この人気のサーキットを是非とも初体験したいのだ。
ルートを調べてみると東京から車で片道1時間半。いいじゃないかいいじゃないか。今日は17時から予定がある。今の時刻は10時半。6.5時間の空き時間だ。カートで遊ぶには充分すぎる余裕。3セットくらい走れるかも?
早速ウキウキで車に乗り込みFドリーム平塚を目指した。
しかぁーーし!!しかぁーーし!!である。
たまげる程の渋滞。寸分のスキもない程の渋滞。お盆前だからなのか、いつもこんなもんなのか不明だが、とにかくメゲる程の渋滞にハマってしまった。途中で引き返そうかと悩むも、何とか意地で辿り着くだけ辿り着いてみたのだが…。
時の流れは残酷。時計の針は既に14時を指していた。ゲッソリ。
むうぅ。帰りも同じような渋滞が待っていると推測すると、今からすぐ帰らないと次の予定に間に合わない(笑)
3セットなんて夢のまた夢、1セットが精一杯ですやん。しゃーねえ、はるばる来たのに虚しすぎるが、お代わりナシの1本勝負だ。
一見空いてる?と思いきや、平日にも関わらず受付ゾーンには結構お客さんがいる。キッズも女性も多い。夏休みだからかな?さすが人気のカート場だ。神奈川県は平塚市の街中に立地するだけあって、そりゃあ地元の方々は気軽に来れるってもんよ。 こちとら3時間半もかけて来ちまったぜ。笑ってくれや。
…さてボヤボヤしていられない。早速受付だ。
10周1回2570円。3回セットで6170円。ちなみにこれは平日価格。
土日祝なら1回3090円、3回セットで7710円。た…高ぇ!!
んなこたぁさて置き、取り急ぎ10分1回で申し込む。
さっさと乗っけておくれやす。と受付を済ますと、スタッフのお姉さんが温かい眼差しで「只今40分待ちですっ☆時間になったらお呼びしますねっ☆」
…「あ、はい…。だ、大丈夫ですよぉ…」
げげぇーーーー!!!
2つ返事で了承しちまった。最早「じゃあ、やめときます」とも言えず…。
こりゃ帰りは渋滞にハマらない可能性に賭けるしかねぇな。
ともあれ、待ち時間でコースレイアウトの学習だ。
2回の観戦デッキは非常に見晴らしが良く、死角がなく全てが見渡せる。いいねえ。
さてさて、じっくりと先客の走りを堪能しようではないか。
…が、しかし。出てくる先客はキッズのトロトロ運転ばかり。残念ながら走りの参考にはできなかった。おいおい今日はなんだかツイてないぞ。
全長470メートル。サーキットとしては、駐車場をカートコースに生まれ変わらせたような特設コースの部類だが、珍しいことにタイヤバリアで仕切られている部分が少なく、基本は白線でコースが描かれているだけ。余白の斜線部分がエスケープゾーンとなっている。
ショートカットし放題って感じに見えるが、コーナーの要所要所にパイロンが立ててある。パイロンのギリまでは走って良いということか。
鋭角コーナーにはきっちり縁石が設置されている。単に地面を紅白に塗っているだけではない、割と高さのある縁石だ。縁石をどう使えばいいのか、走って確かめよう。
初めてなのでFドリーム平塚のルールを説明してもらう。お姉さんが懇切丁寧に教えてくれた。キッズに混じってオッさんが突っ立って真剣に聞いてる図は結構シュールだ(汗)
マジで今日、子供多いな…
マシンはお馴染みのビレルN35。エンジンはGX200(と思う)。黒塗りマシンはカッコいいねえ。
タイヤは案外減っているように見えたが、どのマシンも綺麗だ。汚れの目立たない黒カウルは良いアイデアだね。
ようやく乗車時間が到来。泣いても笑っても10周限り。若干あやふやだが渾身のアタックを試みようではないか!
いざコースイン。
おおー、やっぱり平坦コースは走りやすいねー。路面温度もアッチアチなのでグリップモリモリで乗っけから安心感が凄い。
40分の待ち時間にずっとコースを眺めていたので案外あたふたせず、スッと理解することができた。
ブレーキポイントは説明で教わった通り3箇所のみ。あとは無理や無駄のない範囲でパイロン最内をめがけてベタ踏みでアウトインアウトすれば良い。
ブレーキポイントの第1ヘアピン。スピードが乗っているのでしっかりブレーキングして頂点目掛けてステアリングを切る。思ったより早くブレーキングしないと間に合わず大回りになることもしばしば。脱出後は左の第3コーナーだが、ストレートを挟んでインベタで抜けられるので第1ヘアピン出口は目一杯アウト側を活用できる。
2つ目のブレーキポイントはS字。S字というネーミングと白線のレイアウトに惑わされたが、実際走ってみればここはライン1本の単なる左コーナーと言ってよい。
1個目の縁石あたりでキュっとブレーキングして向きを変え、気持ち早めに切り込むと2個目の縁石ドンピシャでクリアできる。しかし角度を誤りのんびりしているとアウト側のバリアに捕まる危険性がある。限界を探るのに時間がかかりそうだ。
コース図では1個目の縁石手前がブレーキポイントと表示されているが、どーもそこで踏むと間延びしてしっくり来ない。ホントはその方が速いのか?10周じゃ何が正解なのかよくわからなかった…。
3つ目のブレーキポイントは第2ヘアピン。次に控える返す刀の左コーナーが浅いので、さほど奥にクリップを取る必要はなさそうだ。次のコーナーがもうチョイだけでも深かったら、結構いやらしい複合コーナーだっただろうな。
何はともあれ、いずれのブレーキポイントもいかに早く態勢を整えてアクセルを復帰させられるかに尽きる。
結局、渾身のアタックと言っておきながら、とりあえず慣れながら丁寧に走りましたー。って感じで一瞬で10周が終わっちまった。いきなり冒険ができないタイプの僕…
結果、ベストラップは33秒567。
今週のベストが31秒9って書いてあるので、せめて32秒台くらいは出しときたかったなぁ…と思ったけど、つくづく凡人である。そんなにカートの世界は甘かあ無い。
後半になるにつれ、グングンタイムを詰めていくってのが理想なのだが、なぜか終始ほぼ一貫したタイム。後半の方がコース理解度が増しているはずなのに、人生初コースの2ラップ目とベストラップがさほど変わらないって…早速頭打ちですか。
あとコースレコードの29秒台ってどうよ。世界クラスのバケモンか。はたまた体重30キロ台のスーパースリムイケイケドライバーか。どれだけ3つのコーナーを攻略できたとしても、到達できるイメージが湧かんぞ(汗)
さらに、雨のレコードホルダーってレーサーの道上龍?同姓同名の人違いなのか本物なのか。まあ滅多に無い名前だから本物か。9年も破られてないって凄いね。
一口にウェットって言っても路面コンディションはピンキリだから、どんな状況でのレコードなのかは興味ある。
そんなこんなで、1回走っちゃうと、ついついお代わりしたくなるのが人情。ってなもんだが、そんな衝動をなんとか抑えつつ10周1本でおサラバ。
もっと色々試したかったのになぁ…。去りがたし。とはいえ初コースのワクワクは堪能できたので、まずまず満足。
小回りサーキットなものの、さほど腕の筋肉にもキツくないし、トリッキーな部分も無いし、エスケープゾーンも広いし安全。何よりスタッフさんも親切。施設も手入れが行き届いている。未経験者を含めて仲間でワイワイとレースするには打ってつけのサーキットだなあ、と思った。
いつかきっと、団体でトライしよう!
〜追伸〜
結局帰りも案の定、大渋滞にハマっちまい、次の予定の17時に大遅刻。18時30分東京帰着になりましたとさ…
公式サイト
[独断と偏見評価]
難度★★★☆☆
度胸度★★☆☆☆
爽快度★★★☆☆
コスパ★☆☆☆☆
ホスピタリティ★★★★☆