レンタルカートだけじゃなく、たまには違うカテゴリーでも走ってみたいなあ。ステップアップしたいなあ。という願望は常にあるわけで、マイカートを買おうかねぇ、あるいはvitzのレーシングパッケージ買ってとりあえずvitzレースにエントリーするのもオツなもんかねぇ。なーんて妄想を膨らませるのだが、まあ今すぐ実現できるもんじゃない。
そんな時、何気なくネットを眺めていたらたまたまレーシングシミュレーターに引っかかりましてね。掘り下げてみたところ、都内で体験できる店がゴロゴロ存在するじゃありませんか。しかもすこぶるリーズナブル。知らんかったわ~。
これなら妄想以上の車やコースで気軽に走れる!
早速、数ある店の中から一番近かった秋葉原の「D.D.R AKIBA」を訪問。
秋葉原駅から徒歩5分。そこら中に立ってるメイド喫茶のおねーちゃんに目を奪われながらも辿り着くと、きゃわいい萌え看板が出迎えてくれた。
「D.D.R」ってなんぞや?
ロゴの下を読むと「ダレデモレーサー」。てっきりレーシング系の横文字を略したものかと思いきや、店の温かいコンセプトが分かる素敵なネーミングじゃないの。
店に入ると存在感のあるメカメカしい筐体が3台。ただのお遊びじゃないぜ。ってオーラを放っている。
画面の仕様やシートが若干異なるものの、3台共に同じシミュレーターだと思われる。
シートはシリンダーと繋がってて、前後左右のG、縁石に乗っかった時などのバイブレーションなど、車の挙動をリアルに表現する。
ステアリングはフォーミュラタイプとGTタイプの2種あるようで選択マシンによって付け替え可能。フィールは重く、グリップ状況をククッと抵抗で伝えてくる。
シフトはパドル、シーケンシャル、Hパターン、ATを選択可能。
ペダルは狭い間隔で並んでいる。こちらも選択したシフト種別によって使い分ける。
ブレーキは強い踏力が必要。シートに背中を押し付けながら身体全体で一気に踏ん張らないとフルブレーキング不可能。
これ、一台家に欲しいわ。レース車買って何かにエントリーするより、こっちを買って色んな車種でシム腕をひたすら上げるのもいいんじゃね?
入会金は無料。10分走行1000円から。カートで10周2500円くらいを払うのを考えたら激リーズナブル。
まずは10分1000円を選択して、どんな感じか確かめる。
まずはRFACTOR(アール・ファクター)ってソフトを経験。
マシンのラインナップはチョイ古いけど、幅広いカテゴリーのマシンがワンサカある。ヨダレ出ますわ。やっぱりせっかく乗るなら憧れのフォーミュラカーかなぁ。となるとやっぱしF1。
デザインを酷評されていたフェラーリF2012にすっか!と思ったけど、難易度表示はMAXの5!
コースアウトやスピンしまくる映像が頭をよぎる…
いつでもオイラは小心者。結局、星をひとつ下げて2010年型のF3をチョイスw
F3のシフトはシーケンシャルだが、ここではパドルシフトを選択。実車にはトラクションコントロール、アンチロックブレーキなどの電子制御は付いていないが、初心者なのでONに。でも若干背伸びして効き目設定はローで。
舞台はやっぱり鈴鹿サーキット!
鈴鹿はいっぺん実際に走ってるから楽勝よぉ!(サーキットチャレンジャー(時速30km)東コースのみですが何か?)
カタログ記載の参考タイムは1分57秒836。
んじゃ走ります。
チョイ古いソフトとは言え、視界に広がる大画面のグラフィックはキレイで滑らか。甲高いエキゾーストノート、マシンの挙動やシフトショックなどをリアルに動きで伝えてくるステアリングとシートにより没入感はハンパない。
例えばグリップが抜けるとステアリングがフッと軽くなり、シートは後輪が流れる感じを伝えてくる。
初回なんで、とにかく慣れることに専念。
っていうかね、そもそもどうやって走ったら良いのか全くわからんのですよ(汗)
どこでブレーキングするべき?どっからアクセル踏むべき?アクセル開度は?シフトのタイミングは?何速でいくの?ライン取り合ってんの?などなど全部わからん手探り走行。
とは言え、ド素人でも気兼ねなく好き勝手に走れるのがシミュレーターのステキなところ。まさに「ダレデモレーサー」ですわ。
電子制御のお陰もありさほどイタい状況には陥らず、徐々にサマになってきたかも?と感じた頃に終了。4、5周は走れたかな。
ベストラップは1分58秒771。意外にも参考タイムに近かったので若干嬉しい。左に表示されてるタイムはセクターベストを繋いだらこのタイムが出せるよ。って意味らしい。へぇーー。
なんとなく掴めてきたかも!もう一本行こう!
お次はさっきのより新しいAssetto Corsa(アセット・コルサ)ってソフトで体験してみる。こっちは電子制御のバリエーションも増え、マシンラインナップも新しい。
F1マシンを選んだりしたらMGU-HやKの設定、KERSやDRS操作なんかもステアリングで行える。はい。絶対無理っス!頭爆発するわ。
さっきもF3だったんで、じゃあ今回もF3で。マシンはダラーラの2017型にしてみる。より実車に近い感覚を味わいたいので、今度はトラクションコントロール、スタビリティコントロールをOFFじゃい!!
あ、小心者なのでABSだけON…(全部OFFにしろや!)
今度は走行時間20分。コースはやっぱり鈴鹿で勝負!
さっきのソフトの方が僅かに広角描写なのだろうか、こちらの方が道幅が若干狭く感じる。気のせいかな?ただしコース外の景色を含め、描画はより精密になっていて更にリアル。
乗り味の方は電子制御をOFFにしたもんだからマシンのじゃじゃ馬っぷりが大幅アップ!メチャくそムズい!!(ABSがONなだけまだ助かってるけど…)
デグナー出口でお釣り食らってスピン、ヘアピン立ち上がりでアクセル踏みすぎて巻き込みスピン、スプーンで膨らみコースオフ、シケインの切り返しでまたもや巻き込みスピン。スピンから復帰しようとして制御不能で天然ドーナツターン。
非力なレンタルカートでガシガシアクセル踏むスタイルがクセ付いてるから、もう話にならんね。
少々乱暴に扱い過ぎたわ…。
(↑ボクじゃないよ)
速さを求めたらアカンね。まずはキッチリ走りたいからコーナー手前でしっかり速度を落とす。ステアリングさばきを繊細に。ヘアピンやシケインのハードブレーキング後、立ち上がりのアクセルはじんわりと。と思って努めるのだが、やっぱりどーも塩梅が掴みにくいんよ。
シートは挙動を表現するために動いてくれるのだが、当然ながら前後左右のGやタイヤからのインフォメーションを体で感じることが出来ないし、アクセル開度に対してどのくらいのトラクションが掛かってるのか体で感じられない。ほぼ画面からの視覚情報から判断せざるを得ないので超ムズいんですわ。
急に文句ばっかり言ってるけど、もし実車に乗ってたらこれ以上の大惨事だろうし、そもそも怖くてアクセル踏めそうもないですが。
で、今回のベストは2分0秒4。おっせー
まーそのぉ、電子制御OFF、さっきのマシンより約50馬力ダウンというハンデキャップがあったからだよ。ふふっ。
いやー、踏んだり蹴ったりだったけど面白かった!
じんわり汗もかいちゃいました。
ゲーセンには超美麗グラフィックのレースゲームが山ほどあるけど、やっぱり商売用だから操作感はリアルよりも爽快感や楽しさ優先。実車さながらの実在サーキット体験はこういったシミュレーターでしか味わえない。
データロガーによる分析もできるので、本気でやり込めば実車に乗らずしてテクが相当上がりそうです。
今日は貴重な体験をさせていただきましたー!
(↑外国人観光客もハコ車で楽しんでいらっしゃいました)
公式サイト