来年で開業40周年になるという神奈川の名門サーキットを訪れた。
いやぁームズい。個人的な印象では今まで走ったカート場のなかで最難関ですわ。
自分のセンスの無さをとことん思い知らされました。
普通なら、初めてでも数周なんとなく走ってるうちに大まかにコースの特徴が把握できて、こう走ればいいんでしょ?ってのが素人ながらに分かってくるもの。
しかーし。この大井松田は、全てのコーナーにおいてどう走れば良いのか正解がサッパリ分からんのだ…。しっくり来ない。幅が割と狭くてゴマカシもきかず、自分ごときレベルでは相当走り込まないとダメ。
「大井松田を制す者は、カートを制す。」
今、自分が勝手に作った格言だが(汗)、まさに、あらゆるカートテクのエッセンスが詰まっている気がする。
さて、大井松田カートランドは基本的にレーシングカートの方々のためのサーキットである。
お昼と夕方の休み時間のみ、自分のような一見さんのレンタルカーターに開放される貴重な時間がやってくる。ありがたや。(ここのライセンス&ツナギがあれば他の時間でもレンタル走行できる模様)
この日は丁度空いてたから昼以外でも走れたけどね。そのへんの臨機応変さもありがたい。
コースは全長612メートルの反時計回り。レンタルの場合は最終のダブルヘアピン手前でショートカットする535メートルのショートコースとなる。
レンタルマシンは独特の豊富なラインナップ。お馴染みのビレルN35から始まり、基準タイムをクリアする毎に速いマシンに乗れるという5段階ステップアップのライセンス方式だ。最高峰になると2スト120CCマシンに乗車可能。
まあ最高峰までは望まないが、せめてAライセンスのKT100には乗ってみたいなぁ。がんばろ。
さて、最初のステップ1はビレルN35。遅く、重たく、滑りやすく、曲がらない。何故か妙ぉ〜に乗りづらく感じるN35。後から考えればコイツが1番難しかったんじゃねぇの??という気がしなくもない。が、基準タイムが甘いので、四苦八苦しつつも辛うじて基準をクリア。
続くステップ2のCライセンスは、ウインフォースTIAのフレームにヤマハ4ストMZ200を搭載したリミッター付カートのT4L。軽量フレームなので軽快な挙動が想像できるが、やはり走ってみると嘘みたいにN35より走りやすい。こっちの方が入門編では?と思うほど扱いやすい。
ググッとタイムが縮まって楽勝で基準をクリア。うん。なかなかスムーズじゃないか。
そしてお次はステップ3のBライセンス。先程と同じカートのリミッター解除バージョンであるT4Fだ。こいつで基準タイムをクリアすれば(全ラップの50%以上が34.999以下)、晴れてAライセンスでKT体験のチャンスが訪れる。
おっしゃ任せろ!ここまでトントン拍子で来たから、案外楽勝ちゃうの!?
…と思いきや。
低いレベルで調子コイてるところを、ケツにタイキックでドカン!と喝を入れられたかの如く打ちのめされてしまう。
カートがややパワフルになった途端、これまでの走り方が通用せず根底から覆され、頭の中は「?」マークでいっぱいになるのであった…。
1コーナー(上の写真はちがうよ)。パッと見、直線からフルスピードで突入できそうに見えるが、思いのほかスリッピー。入口のRがややきつく、そのままなだらかに曲がり続けるため、一度グリップを失うと立て直せず大きくスピードが落ちる。木陰になっている影響もあるんだろう、とにかく滑りやすい。滑りにくいラインもあったが、ちょっとしたさじ加減の違いで途端に滑りだす。
無理するのは逆効果。てことで、突入時のアクセルオフを長めにしたり、何周かブレーキを試してみたり。ううー、わからん。
2コーナー。タイトなヘアピン。ドーンとブレーキを踏んで回り込むが、落としすぎなのか、突っ込みすぎなのか、どーも立ち上がりがモタつく。理想はニュルっと入りたいのだが入れない。タイミングが難しい。あかん。
3コーナー(上の写真はちがう)。緩い右カーブから続けざまに更に90度曲がるという複合コーナー。これまた厄介。ベストなラインがわからない。アクセルオフのみでスイッとスムーズに抜けられたかと思いきや、次周に同じことをすると滑ったり。ブレーキが必要なのかも謎。ベストなライン探しとスピードのコントロールがもう大変。
シケイン。ショートコースのショートカット部分。アクセル全開で行けんじゃね?と思いきや、結構タイトなのでこのマシンじゃ無理。しかも単純なアクセルワンオフだけじゃ頭が入っていかない。キュッとステアブレーキみたいなもんが必要なのかも知れんが、残念ながらそんな高等技術は持ち合わせていない…。つらい。
最終コーナー。狭くてなかなかの体感スピードで突入するので、このまま行って大丈夫?っていう恐怖感。コーナー手前で一瞬アクセルをオフするか、ハーフで突入するか、まあ何かしらの微妙なアクセルワークが必要。T4Fでのベタ踏みは怖くて試していない。ややスライド気味にタイヤをギリ持たせてコーナーを抜けていく。ここの立ち上がりスピードは重要。まあ、甘いんだろうなぁ。
いやいや。まあとにかく全てのコーナーが曲者。肝心な所が狭かったり、逆に広くても滑りやすかったりするもんだから、行けそうで行けない、絶妙にいやらしいコースレイアウトなのだ。
マシンが速くなればなる程、限界探りが大変になるっていうことを肌で感じましたわ。あたふたの連続で、悲しいかなお初の私にはチト重荷でした。
ベストは35秒251。リミッター付きT4Lの時と大して変わらん。安定34秒以下なんてほど遠い、情けなーい結果。なお、T4のコースレコードは32秒台。…マジかよ。
KTなんざ100年早いわ!出直して来いこのド素人!
40年の歴史を刻むアスファルトに、そう言われたような気がした…。
やっぱり走り込みが大事ですね。
また修行させてください。
ちゅん…
公式サイト
[独断と偏見評価]
難度★★★★★+★
度胸度★★★★☆
爽快度★★★☆☆
コスパ★★☆☆☆
ホスピタリティ★★★☆☆