マカオに行ったついでに、カートで走ってきた。
マカオカジノ街のグランドリスボアからタクシーに乗車、大きな橋で海を渡って南のタイパ・コロアン島へ入る。
こっちの島にもベネチアン、ギャラクシー、オークラなどのド派手なホテルやカジノがひしめいている。
賑やかなエリアを抜けた瞬間にカート場に到着。
タクシー乗車時間約30分。支払いは確か100香港ドルくらいだったかな。
マカオグランプリが開催される地だけあって、さすがにカート場も立派に違いない。
と、期待に胸を膨らませて入場。
…へ?ほんまにここ、カート場?
国営??なのかどうなのかわからないが、とにかく従業員がみんなえらくお堅い格好をしている。
入口を間違えたか?いや、ここで間違い無いはずだ。
何故みんなそんなスタイルなんだ?
皆、カート場にマッチしない警備員ルックなのだ。表情もやたらと堅い。スマイル皆無。
不穏な動きをしようものなら、即座に銃口を突きつけられそうな鋭い眼光だ。
カート場の看板が出ていなければ、警察の訓練施設と言われて疑うものはいないだろう。
何にも怪しいモンじゃございやせん。と、ハンドルを左右に切る仕草をすると、OKOK!と受付に案内してくれた。ホッ。
受付で走行1回分の180パタカ(マカオ通貨)を支払う。180香港ドルでもOK。日本円で約2700円。
15分間走れる模様。
暫くすると教室に連行され、カート講座がはじまる。
何を喋ってるのかサッパリわからないが、とにかく笑顔でウンウンうなづいて、何かしらの誓約書にサインを書き、講習終了。
教室にロッカーがあるので、貴重品や手荷物はここで置いておく。
日本のカート場にもよくあるデポジット式のロッカーなので小銭を用意しておいた方がいい。
ちなみに受付では一切両替に対応してくれない。
話がそれるが、暑い暑いマカオのカート場で飲み物は必須。当然自販機で飲み物を買うのだが、受付で両替してくれないので手持ち小銭のみで勝負することになる。
幸いみんな小銭を持っていたので事なきを得たが、無かったと思うとゾッとする。
ここの自販機は小銭の選別がシビア。5枚くらい投入しても、採用してくれるのは半分程度。
日本の自販機でも1円玉、5円玉が反応しないのと同じなんだろうが、香港・マカオの小銭はよくわからない。
ということで、普通は邪魔になる海外の小銭も、このカート場に限っては、やたらと重宝します(^^)
なお、悲しいかな喫煙所は一切ございません。
吸いたいときは歩いてカート場外でどうぞ。
話を戻し、満を持してコースへ!
デカイわー。
立派だわー。
テンションが上がる全長1200mの本格コース。
これまた立派なグランドスタンドから全てを見渡すことができない。
このサイズ感、乗用車でも走れるんじゃないの?
コース上では誰も走っておらず、カートのスピード感がどんなもんなのか分からないが、期待が高まる。
ピットロードでさえこの贅沢な広さ!
マシンのブランドは何なんだろう。後から調べてもよくわからなかった。
いざコースイン!
…あれれれれ?
ナンボ踏んでも遅い。
あかーーーーん。これは期待ハズレやぁ…
最高速50キロ出てるかどうか。
日本のレンタルカートよりも確実に遅いです。
ま、しゃーない。この車で最大限楽しもう。
コース自体はヘアピン状のコーナー5つとロングストレート3つで構成され、とてもバランスよく出来が良い。
速いカートで走れば走るほど、攻め甲斐があるんだろうに、なぜこんなに遅いカートなのか…実に残念。
このスピードだとブレーキポイントは2ヶ所のみ。
ほかは基本的にアクセルベタ踏みかアクセルオフで処理できる。
徐々にコースに小慣れてくると、5つのヘアピンを曲がるのが気持ちよくなってくる。
車が遅く、おまけにコーナーの踏ん張りも甘いため、実にたやすくスライドしてくれるのだ。
各コーナーでタイヤを鳴らしながらスピードを殺さず軽ーくスライドさせながら、如何に気持ち良くクリアしていくかを自身の課題として楽しんで走る。
マスター出来てきたかな?というところで1セット目終了。
車が遅いから力まず走れたので、疲労感は皆無。
間髪入れず2セット目スタート。
さっきの車はひょっとしたらハズレだったのかもしれない。
次はめっちゃ速かったりして。と淡い期待を抱くも、一瞬で砕かれる。
…さっきより遅せぇ!
しかもハンドルのセンターが合ってねぇじゃねえか!
ハンドルをニュートラル位置にしても、左に左に頭が向く。
とんだ事故車を掴まされたぜ…
格闘しながら必死こいて1周し、緊急ピットイン。
大きく手でバッテンサインを出し、車を変えろ!とジェスチャーし、即座にフォーミュラEさながらにマシンを乗り換えてなんとか再スタート。
うん。こんどはなかなか程度のイイ奴に当たったぞ。
1セット目とスピードはやっぱり変わらないが、グリップは少し優れている様子。
さっきよりスムーズなコーナリングを課題とし、自分なりにほぼ完璧にマスターできたな。ってところで15分終了。
時間的に2セットが精一杯だったが、悔いなく走り終えることができた。
満足。
…さてズバリ言おう。
素晴らしいのはコースだけだ。
コースだけはとんでもなく超一流。
これだけ良いコースなんだから、もう少しポテンシャルの高いレンタルカートを配備して、ちゃーんとメンテナンスして欲しいところだが、これはこれでそこそこ楽しめるので、カート好きならオススメ!
マカオ観光の際にはぜひ!!
あ、ちなみに肝心のタイム計測をしてくれないので、自分の中で独自の目標感を持って走らないとモチベーション保てません。そこんとこ要注意。